1000万円といえば資産運用を行う上で一つの区切りとなる資産だと思います。
資産運用や投資を本格的に行おうと考え始める時期かと思います。
ただ、安易に個別株投資を行うと大きく資産を失ってしまう可能性もあります。
しっかり勉強し、少ない資産のうちから経験をつんでこそ個別株投資で結果を出す可能性もでてくるのです。
では最初はどこに投資をしていけばいいの?と悩まれている方も多いのではないことと思います。
本日は投資初心者が投資を行う際に検討すべき投資先を利回り毎にお伝えしていきたいと思います。
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1%-2%を狙う投資先:米国社債
1%-2%であれば2020年時点では米国の社債が選択肢となります。
ご存知の通り、日本の金融政策はゼロ金利となって久しく個人向け国債でも0.05%となっています。
米国は低金利とはいえ1%-2%の利回りはありましたが、コロナショックで金利を大幅に引き下げたことでゼロ金利となっています。
ただ、社債であれば現在でも1%-2%のリターンをまだ期待することができます。以下は楽天証券で取引することができる社債です。
シティ銀行で1.4%のリターンを期待することができます。

ただ、注意点があります。あくまで上記は米ドル建のリターンです。
ドル社債の場合は当然ドル円の変動リスクを負うことになります。
得られる1%の利回りに対してドル円は年間10%上下することも珍しくありません。利息を狙うというよりは為替取引となりますので、決して安全な投資先ということもできないのです。
2%-4%を狙う投資先:個人向け社債
2%から4%の利回りを狙う投資先として魅力的なのが個人向け社債です。とはいっても、現在日本の証券会社で殆ど個人投資家向けの社債は発売されていません。
そもそも社債発行が米国に対して圧倒的に少ない金額しか発行されていないのです。

証券会社経由で個人が社債に投資する環境は殆ど整っていません。
しかし、ソーシャルレンディングという仕組みを使うことで上場企業の個人向け社債に投資することができます。
ソーシャルレンディングとはインターネットを使って、企業が個人に対して資金を募集して対価として利息を支払うという仕組みです。

けど、ソーシャルレンディングというなんとなく危ない気がするというイメージを持たれている方もいらっしゃると思います。
ソーシャルレンディングといえば借り手が信用力の低い主体であることが多いため嫌煙されがちですが、「FUNDS」は他のソーシャルレンディングとは一線を画します。
ファンズは上場企業が借り手として資金を募集しています。そのため、貸し倒れリスクは殆どないのです。
ファンズの案件に融資をすることで2%-4%の利息を元本変動なしで狙うことができます。案件が少ないのは難点ですが、低いリスクで確実なリターンを狙いたい人にはおすめできます。
4%-7%を狙う投資先①:太陽光発電ソーシャルレンディング
4%以上を狙うのであれば、基本的には価格変動を許容しなければいけません。
しかし、ソーシャルレンディングの「クラウドバンク」を使えば、価格変動リスクを負わずに4%-7%の利息を狙うことができます。
クラウドバンクでは太陽光発電の開発資金および運転資金を定期的に募集し、5%-7%の利息を払い出しています。
融資先は調達した資金で太陽光発電事業をすすめますが、一定段階進捗した状態で発電事業を事業毎売却して売却金で利息を含めて元本の支払いを行います。

太陽光発電の売電単価は国が決めており年々下落しています。
しかし、一度認可された単価は維持されます。クラウドバンクの案件が取得している単価は2014年時点のものであり現在の売電単価14円に対して約2.5倍の32円となっています。

現状と比較するとあまりにも魅力的な単価なので容易に売り手が付く仕組みになっているのです。リスクとしては貸し倒れリスクですが、現状1度も発生はしていません。
今まで発生してなかったから、今後も発生しないという保証は当然ありませんが、元本が変わらない投資ということを考えると相当魅力的な案件であることにはかわりないでしょう。
4%-7%を狙う投資先②:高配当優良株投資
4%-7%を狙う二つ目の投資先は高配当の優良株投資です。
今までは基本的に価格変動を想定しない投資先でしたが、いよいよ元本自体が変動する株式投資についてです。
株式投資は投資の王道でもあります。大きな資産を手にするためであれば必要不可欠な選択肢ということができるでしょう。
中でも難易度が低いのが、安全度が高い業績が安定している高配当銘柄への投資です。筆者が魅力的と考える代表的な2銘柄についてお伝えしていきたいと思います。
配当利回り6%:ソフトバンク(9434)
まずは孫正義氏率いるソフトバンクグループの子会社で通信子会社のソフトバンクです。
配当金はコロナショックの中でも上昇し、配当利回りは6%を超えています。
また、通信会社であるため業績は安定しております。2020年のコロナショックでも利益は安定していますね。

決算期 | 売上高 | 営業利益 | 当期利益 |
2017/03 | 3,483,056 | 678,659 | 441,189 |
2018/03 | 3,547,035 | 641,935 | 412,699 |
2019/03 | 3,746,305 | 719,459 | 430,777 |
2020/03 | 4,861,247 | 911,725 | 473,135 |
2021/03 | 4,900,000 | 920,000 | 485,000 |
業績も安定しており、更に高配当ということもあり株価も安定的に推移しています。
結果的に以下の通り殆ど上場以来株価の値動きは安定しており、コロナショックでも殆ど下落しませんでした。

景気の影響をうけないディフェンシブ銘柄の代表格といえる値動きとなっています。日経平均(赤)との比較を行うと一目瞭然ですね。

配当利回り4%:KDDI(9434)
次にAUを運営しているKDDIです。
KDDIは同じ通信会社で配当利回りはソフトバンクよりも低いですが連続増配企業です。累進配当企業ということです。

決算期 | 配当金 |
2013年3月 | 30.00 円 |
2014年3月 | 43.33 円 |
2015年3月 | 56.67 円 |
2016年3月 | 70.00 円 |
2017年3月 | 85.00 円 |
2018年3月 | 90.00 円 |
2019年3月 | 105.00 円 |
2020年3月 | 115.00 円 |
2021年3月 | 120.00 円 |
つまり今投資を行えば年々配当利回りが増加していくことを意味しています。また以下は過去10年の業績ですが、売上高、営業利益、純利益の推移ですが右肩あがりに増加しています。

決算期 | 売上高 | 営業利益 | 当期利益 |
Mar-07 | 3,335,259 | 344,700 | 186,747 |
Mar-08 | 3,596,284 | 400,451 | 217,786 |
Mar-09 | 3,497,509 | 443,207 | 222,736 |
Mar-10 | 3,442,146 | 443,862 | 212,764 |
Mar-11 | 3,434,545 | 471,911 | 255,122 |
Mar-12 | 3,572,098 | 477,647 | 238,604 |
Mar-13 | 3,662,288 | 512,669 | 241,469 |
Mar-14 | 4,333,628 | 663,245 | 322,038 |
Mar-15 | 4,573,142 | 741,298 | 427,931 |
Mar-16 | 4,466,135 | 833,358 | 494,465 |
Mar-17 | 4,748,259 | 912,976 | 546,658 |
Mar-18 | 5,041,978 | 962,793 | 572,528 |
Mar-19 | 5,080,353 | 1,013,729 | 617,669 |
Mar-20 | 5,237,221 | 1,025,237 | 639,767 |
Mar-21 | 5,250,000 | 1,030,000 | 640,000 |
業績も安定しているし、株価は安定しておりコロナショックでも株価は殆ど下落せず年初の数値に戻っています。

7%-10%を狙う投資先:米国インデックス投資
7%-10%を狙う投資先の二つ目としておすすめできるのが米国株のインデックス投資です。
米国株の代表的指数であるS&P500指数は過去150年間以下の通り長期的にみると右肩あがりに増加しています。30年間長期投資すれば安定して平均リターンは6%-8%となっています。

ただ、上記を見ていただければわかるのですが定期的に暴落を経験しています。場合によってはリーマンショックやコロナショックのように40%-50%の下落に見舞われることもあります。
また、30年間という期間でいうと株価は安定したパフォーマンスとなりますが、20年間という期間でいうと1%-2%の年率リターンとなってしまう可能性があります。

更に10年という期間だとマイナスになってしまう可能性もあるのです。要は20年までの運用期間だと運の要素も多分に含まれるということですね。

10%を安全に狙う投資先:ヘッジファンド
7%-10%を狙うのも結構なリスクを許容する必要があるので10%を狙うのであれば、相当なリスクを覚悟する必要があると考えた方も多いかと思います。
しかし、下落リスクを抑えながら年率10%を狙う投資先も存在しています。それがヘッジファンドという選択肢です。
ヘッジファンドはオルタナティブ投資の一種として注目を集め、海外の機関投資家や富裕層を中心に広がっています。
ヘッジファンドは絶対収益型のファンドで相場環境によらずに収益獲得を目指します。投資信託との違いについては以下でまとめています。
→ ヘッジファンドと投資信託の違いについてわかりやすく解説!中間に位置するヘッジファンド型投資信託と共に紐解く。
ヘッジファンドは以下の通り市場暴落局面でも安定的なパフォーマンスを叩き出して市場平均を凌駕しています。

実際、筆者が投資しているBMキャピタルでは筆者が投資した五年間市場平均が急落する局面も無傷で乗り切り平均10%程度のリターンをだしてくれています。

以下で詳しくお伝えしていますので参考にしていただければと思います。
→【体験談】危ない?怪しい?巷で評判のBMキャピタル(BM CAPITAL)を出資の経緯を含めて実際の投資家が徹底評価!
20%以上を狙う旬な投資先:新興国ファンド
20%といえば、投資の神様であるウォーレンバフェットが成し遂げてきた利回りです。
数十年間にわたり実現するのは難しいのですが、旬な投資先に投資を行えば実現することも十分可能な水準です。
2020年現在で最も注目しているのが新興国投資ファンドです。
- 今後投資信託やETF組成で資金が流入する
- ポジティブなニュースが期待されている
- 日本が株価急騰した1980年代と同様の経済水準
という条件を満たす新興国に投資することが出来れば大きなリターンを期待することができます。
筆者が投資しているオリエントマネジメントは、まさに上記のような新興国に投資を行なっています。
然るべき市場に、然るべきタイミングで厳選銘柄に投資することで十分可能なのです。以下で詳しくお伝えしていますので参考にしていただければと思います。
まとめ
今回お伝えしてきた点を纏めると以下となります。
2020年時点で各利回り毎の投資先と留意点並びに注記は以下となります。
【利回り1%-2%:米社債】
得られる利息より為替変動リスクの方が大きい
【利回り2%-4%:個人向け社債】
上場企業にソーシャルレンディング業者「ファンズ」を通して融資して獲得可能。案件数が少ないことが懸念事項。
【利回り4%-7%:①ソーシャルレンディング】
太陽光発電案件のソーシャルレンディング業者クラウドバンクで狙うことが可能。
事業売却できなかった場合は返済が滞る可能性があるが実績上は全て返済されている。
【利回り4%-7%:②優良高配当銘柄への投資】
ソフトバンクやKDDIなどの業績が安定している高配当銘柄への投資。
比較的株価変動を抑えながら配当金の獲得を狙うことができる。
【利回り7%-10%:米国株インデックス】
30年間という期間をとれば安定的に7%-10%を狙うことができる。
ただ、10年だとマイナスになる可能性もあるし、20年でも不安定な成績となりうる。
【10%:ヘッジファンド】
市場下落時に損失をミニマイズしつつ10%のリターンを安定的に狙える
安全投資という観点でおすすめの選択肢
【20%:新興国ファンド】
今、旬な新興国に投資を行い時流に乗った高いリターンを狙う